【Sincerely yours,】 第2回 1993年7月11日25時〜26時 ---------------------------------------------------------------------- こんばんは、岡崎律子です。 え〜、皆さんお元気でしょうか? えっと私は8月から、もう2枚目のアルバムのレコーディングに入るので そのための曲作りだとか、色々と頭の整理をしつつ・・・でももう楽しい 夏がやって来ているので、えー、夏の旅行の計画もあれこれ考えています。 えっと、先週お話したエレナーというバンド三人組でね、毎年旅行に行くのが 恒例になっていますので、今年は南の方へね、九州の方へ行きたいなと 思って色々パンフレットを見たり、本で探したりしています。 えと、さて今夜で2回目のこの番組「Sincerely yours,」。 え〜、先週は初めてで色々とプロフィールをご紹介しながら、私の緊張も 一緒に(笑)届けたりしていましたが、えと今週は「私の好きなもの」とか、 「オフの過ごし方」と題して色々とお話しようと思っています。 どうぞ最後までお付き合い下さい。 え〜、それでは今日の一曲目です。私のデビューアルバム「Sincerely yours,」 の中から「幸せになろう」。 ◆◆「幸せになろう」◆◆(フルサイズ) え〜、オープニングに私の曲、「幸せになろう」を聴いてもらいましたが、 今週は「私の好きなもの」の話をしながら、私のアルバム、そして私が選んだ ナンバーをお送りしていこうと思います。 え〜と、さてデビューしてから取材などで「趣味は何ですか?」という質問に 「音楽です」と答えてしまうって話を先週していたんですが、え〜、自分で オフの時にしている事を思い出すと、散歩とか割と近いところの小旅行が 好きかな〜と思いました。えと、散歩というのもあの・・・普段私あまり 運動しないので(笑)、運動という意味ももしかしたらあるかも知れないですね。 で、どういう時にじゃ散歩に出たくなるかな〜と考えてみたらば、 だいたい外が晴れてね、お天気がいいとそれだけでもう歩きに出て行きたく なっちゃうんですね。それから、そうですね・・・気持ちがグシャグシャ していたり、もう爆発的にムカッとする事があって自分でどうしようもないけど 立ち直らなくちゃねっていう時に、ちょっとお散歩行って歩いてみれば 気が晴れるかなと思って出かける時もあります。 でもだいだい、気分転換のつもりで出かけて行っても歩き出すとね、気持ちが 良くて色々歩いてしまうので、逆にくたくたになって帰ってきて寝てしまった とか、そういう事もよくありますけれども。で、そうやってボーッと歩いて いく内に暗い気分も持ち直して、だんだんウキウキしてきたり、それから なんかポコッとね、考えを・・・いい考えを思いついたりする事もあるし。 え〜、鼻歌のようにね、メロディーがポッと浮かんできて、なんとなく 口ずさんでいてね、それがやがては曲になりましたっていうような事も あります。 まぁ散歩の延長ではないですが、割と近いところへ旅行に出かける のが、それも好きで。え〜と、ここから近場って言うと軽井沢だとか、 富士五湖の辺、それからちょっと先で上高地とか乗鞍あたりも好きです。 軽井沢はとっても好きで、あの真夏のね、あのムラムラ(笑)してるあの頃も もちろんそれはそれで楽しくて、でも一番好きなのは夏になる前の六月頃。 まだそんなに人もいなくって、静かな頃なんですね。それから、ちょっと寒い ですけれど秋から冬くらいの頃の、空気がもうシンとしていて、こう木立ちの 中に入るとね、緑の匂いとかね空気の匂いがわかって、すごくいいなと思います。 そうですね、だいたいだから高原とか少し湿気のあるようなね、空気のとこが 好きなのかも知れなくて、他の上高地なんかも好きなんですね。だいたい そういう小さな旅行に行く時は、泊まるホテルとか旅館ぐらいはちゃんと 決めて行きますけれども、他はそんなに「今日はどこへ行こう」「明日行こう」 っていうのは決めないで行く方が好きです。え〜、だいたい細かく予定を 立ててしまうと、例えば雨が降ったりした時にその予定が変わるのを なんかもう人一倍ガッカリしちゃう(笑)。だからあんまり細かく決めて しまわないで、行ってみて行きたいところに行こうというのが一番好きです。 え〜、こういう散歩でも旅行でも、小さな事なんだけれどもなんか気持ちが スーッとね、別の場所へ行けるのがすごくいいなと思っています。 え〜と、それでは私のデビューアルバム「Sincerely yours,」の中から 二曲聴いて下さい。旅の始まり?・・・かと思います「夏の空港」。そして 「Girlfriend」。 ◆◆「夏の空港」◆◆(フルサイズ) ◆◆「Girlfriend」◆◆(フルサイズ) 岡崎律子の「Sincerely yours,」。え〜、今週は私の「好きなもの」を キーワードにお話しています。私の好きなものの一つ目は、「散歩」と「小旅行」 の話をしましたが、え〜次はもうこの季節にはぴったりの「花火」。 もうこれは夏のお楽しみの大事な一つで、え〜夏になるといてもたっても いられなくなるほどドキドキしてしまうんですね。毎年、色んな花火大会の 日程を追いかけて、行ける限り行きます。一番大きいところでやっぱり 隅田川の花火。それから神宮外苑の花火、それからまだ歴史は浅いですけど 東京湾の晴海の花火とか、ちょっと足を伸ばせば河口湖の花火なんかも 行った事があります。で、隅田川の花火というのはやっぱりすごく伝統的なね、 古典的な花火でタイトルもこう、「牡丹」とか「菊」とかね、あの本当に 昔ながらの、ドーンと大きい円を描くような花火が多くて、えと毎年あの都内の 地図を見てね、違う場所から観るんですけど、まずあの〜その日は通行止めになる 広い道路、そこにみんなこうシートなんかをね、敷いて座ってしまうんですね。 で、そこで観るのは隅田川ですから、場所柄こう演台が出てきたり浴衣の 女の子とか男の子も、もうしっくりきまっていてね、あの昔ながらのそういう 感じも味わえてすごくいいんですね。それからある年はこう、隅田川に架かってる 橋の上から観た時もあって、これはねでもあんまりオススメできないんですね。 なぜかって言うと、あの大勢こう橋を渡っているでしょ?で、警官がこういてね、 立ち止まらないで下さいって言うんですね。危ないからね。でも立ち止まらないで って言われても、タイミング悪くこう・・・ね、花火が上がってない時に ちょうど橋にかかっていたら、何も観れないまま「ただ橋を渡りました」ってなる 事があるんですね。橋の上はあんまり良くないです。 それから、え〜ちょっとこれ穴場かなと思った公園で観た事もあって 割と近所の知っている人しかそこは来ていなかったですけど。ここにもちょっと 罠があって、あの公園ですからこう高い木、だとかね、高速道路が邪魔になって 見えないんですね。今年もどっかいい場所を見つけてね、観ようかなと思っています。 で、隅田川のに比べて神宮外苑の花火はもうちょっとこうポップな感じでね、 え〜、新しい感じがするんですね。ここはやっぱり外苑ですから近くのオフィスのね あの、ビルからね、まだ会社にいる人が観ていたりもしますけど、私はやっぱり ちゃんと現場へ行って、地べたに座って観ています。 でも神宮の花火はなんだか年々人手が、ものすごく増えているような感じで、あの・・・ね、 一応、花火のベテランとしては色々あの、ちゃんと観れる場所を探そうと思って いるんですけど、去年はとうとうあのグラウンドの中に入れなくって、 外苑をグルッと囲んでる道?のところからあの、覗くように観たりしました。 最近はそうですね、室内から観たりね、ホテルでパックを作ったりして あの、部屋の中から花火観るっていうのもあるようですけども、花火はやっぱり ドーンというあの音もね、すっごく胸に応えていいんでやっぱり室内から観るのは 邪道かな?私はやっぱり外でなるべく近い所でね、時々火の粉をかぶって怖い ですけど、あの・・・観たいなと思います。 え〜ちなみに、今年の日程を知ったところでは、隅田川の花火大会が7月の31日。 神宮外苑の花火大会は8月の3日。東京湾の花火祭は8月の14日・・・に あるみたいです。え〜今年も多分、行ける限り追っかけてボーッとね空を見上げたり して、楽しい夏を過ごしたいなと思います。 それではディズニー映画「ピノキオ」の中から、クリフ・エドワーズ(Cliff Edwards) の歌で「星に願いを」、そしてビョンド(BEYOND)で「オンリー・ザ・ヘヴン・ノウズ」。 二曲続けてどうぞ。 ◆◆「星に願いを」◆◆ ◆◆「オンリー・ザ・ヘヴン・ノウズ」◆◆ え〜今夜は「私が好きなもの」のお話をしながら、私のアルバムそして私が 選んだナンバーをお送りしています。えっと、散歩や小旅行、それから夏の花火 ときて、次はやっぱり音楽の話をしようと思います。 え〜と音楽については、わりあい手当たり次第聴いてしまうし、割となんでも 好きになりがちな方ですね。え〜、洋楽もジャパニーズポップスの区別もなく 普段、あのFMをかけっぱなしにしていて、「あ、これ何ていう曲?」 「あ、これ好き」とか、すぐ思う方です。で、やっぱり声が好きだと「あ、誰?」 と思う事が多いかなと思います。他にあの、先ほどかけたディズニーの音楽なども 好きで、え〜、うちではそうですね、何でもない時でもかけっぱなしにしている 事もあります。で、特別好きな人は誰かって言うと、今はKANさんがとっても 好きで、あの〜何でこんなに好きかな?って考えても、まあ多分好きなのにね、 理由は無いかなって(笑)。その曲も詞も声も、あの〜色んなとこで話してらっしゃる 事とかもね、全部含めて今一番好きです。で、あの洋楽の方でも思いつく人を 考えたらば、エリック・カルメンとか、ビリー・ジョエルとか、ギルバート・オサリバン とかね、あの〜ピアノを弾く人が多かったんで、「あ〜ピアノの系統の人が好きかな?」 っていうのが、ちょっと自分で思いました。で、音楽聴く方はあれもこれも好き という感じで、やっぱり自分で作る方も好きなんですね。 で、その作るという作業のうちでも曲を作るのが一番好きで、割と「さぁやるぞ、 作るぞ」って構えるよりも、あのピアノで遊んでるうちに出てきてだんだん形になる という事が多いです。曲については例えば、浮かばなくてね「あ、困ったな」 という時でも、その「あ、浮かばなくて困ってる私」ていうのを楽しんでいるような とこもあるので、「あ、やっぱりよくよく好きなのね」と自覚する事もあります。 で、作詞作曲が済んで今度はレコーディングでスタジオに入りますよね。 で、このスタジオという場所がまた好きで、あの〜何時間いても全然苦にならない んですね。例えば私だとだいたいお昼1時くらいに始まる事が多いので、 夜中までいると十何時間いる事になるんですが、でね、その間はずっと何かしている わけでもなくて、例えば待ち時間のような事があっても、それでもスタジオに いるのは楽しいですね。それ多分、その前の作るという作業が一人ぼっちのね、 あの〜仕事なので、たくさん人がいて一緒にやっていけるというのが楽しみなのかも 知れません。 えと、去年は「Sincerely yours,」を10、11、12月ぐらいで、あのスタジオに 入ってレコーディングしていたんですが、ちょうど12月に、自分の誕生日の日に レコーディングが終わりまして、あの、超特大のケーキをねスタジオで食べて え〜、去年の誕生日は忘れられない日になりました。 では、そのデビューアルバムから二曲聴いて下さい。「青い砂時計」そして 「出逢いは三月 春」。 ◆◆「青い砂時計」◆◆(フルサイズ) ◆◆「出逢いは三月 春」◆◆(フルサイズ) 岡崎律子の「Sincerely yours,」。え〜、今夜は「私の好きなもの」を紹介してきた わけですが、え〜、4つ目は文章を書く事の話を。え〜と日記というほど几帳面では ないんですけど、思いつきノートのようなものを書いています。これは別名 「いいつけノート」といって、すごく気分がいい時はね、あの、嬉しそうだったり 「もう私は全ての人、全てのものに感謝しています」っていうような明るい事が 書いてあるんですが、やっぱシリアスな日とかね、文句だらけの日もあって そういう日はこう、ほんとに「王様の耳はロバの耳ノート」になって、ダーッと 書いて、バタンと閉じる・・・というような日もあります。で、そういうのは やっぱあとで読むと、字も怒っていてね、あの〜、あとで読んでも「まぁまぁ気を 落ち着けて」っていう感じですが、私にとってはその書く事で気が収まったりね、 あの、またいい事を思いついたりするので、あれこれと書いたりしています。 手紙なども比較的書く方だと思います。え〜、自分で書くのも好きだし、あの〜、 友達とかね、今はあの直接は知らない、歌で知り合った方からもいただくような のもありますが、それぞれあの〜、それを書いてくれてる時の気持ち?の場所だとか その人の欠片?のようなものが見えるので、すごくあの、大事に思っています。 えと、手紙と言えば早くもこの番組宛にお便りをいただきましたので、 読んでみたいと思います。え〜と栃木県○○市のマスコさんからです。 『律子さん、こんにちは。律子さん初のレギュラー番組、おめでとうございます。 さて、先日うちで麦刈りをしました。』 麦刈り、ね。 『今年も穂にたくさん実をつけた、とっても香りのいい実がたくさん獲れました。 この麦は、昨年の秋頃に種をまいたものです。律子さん麦踏みって知っていますか? 麦は小さい芽の時に厳しい冬を越さなければなりません。麦踏みは小さな麦の芽を 踏む事です。こうすることで麦は厳しい冬に対する抵抗力を得ます。冬になって雪が 降り、麦は雪の下で春が来るのをじっと待っています。そして六月、麦畑は 見渡す限り黄金色に染まります。踏まれて、踏まれて、厳しい冬を乗り越えて 麦は力強く生きました。麦刈りが終わった畑の中を歩いてみました。足元で麦の 穂をひとつ見つけました。その麦の穂を手に取って、「うん、頑張れる」と 一言。つらい事ってたくさんあるけど、麦のように力強く生きたいですね。 それでは。P.S、律子さん、夏からセカンドアルバムのレコーディングに 入るそうですね。頑張って下さい。』 とあります。え〜とこういう話を聞くと、稲刈りというのは初めて、あの実際には 知りませんでしたが、あの〜ね、六月に麦畑が、黄金色の麦畑がパーッと頭の中にも 浮かんでね、あ、行きたいな〜と、見てみたいなと思ってしまいます。 アルバムのレコーディングもね、ちゃんと頑張りますので、どうもありがとう。 また色々とお便りを下さいね。 それではもう二曲聴いて下さい。 アンヌ・ドゥールト・ミキルセン(Anne Dorte Michelsen)で、「翼にのって」。 そしてロランス・サルティエル(Lourence Saltiel)「ジャヴァを踊って」。 ◆◆「翼にのって」◆◆ ◆◆「ジャヴァを踊って」◆◆ え〜、今夜で2回目の「Sincerely yours,」。いかがでしたでしょうか? 今週は「私の好きなもの」のお話をしてきましたが、60分ではなかなか 話しきれなかったですね。え〜、やっぱり自分の好きなものの話をしていると いくらでもできるけれども、「じゃあなぜそれが好きなの?」と言うと、 やっぱり好きなのに理由は無いから、ね、説明するのはなかなか大変でしたね。 え〜さて、この番組では皆さんからのお便りをお待ちしています。今夜の感想、 岡崎律子に対するご質問など、なんでも結構です。え〜、宛先は郵便番号336、 浦和市常盤4−16−2、NACK5「Sincerely yours,」です。 素敵なプレゼントも用意していますので、是非色々と書いてきて下さいね。 それではまた来週、「Sincerely yours,」、岡崎律子でした。おやすみなさい。 ---------------------------------------------------------------------- ------------------- 文書作成 takasy -------------------