「Sincerely yours,」 第7回 1993年8月16日放送 ◆◆オープニングテーマ   アンヌ・ドゥールト・ミキルセン「Jeg Vil Huske 追憶の日々」◆◆ 「Sincerely yours,」 今晩は、岡崎律子です。皆さんお元気したか? えっと、もう、花火大会などね、あの何個も見たでしょうか? 今年は、私はいくつか見逃してしまったのでちょっと残念に思って たんですけど、あの、考えたら、まだ今年は、ディズニーランドの 花火を見に行っていなかったのでまだ間に合うでしょうから、夕方 から是非出掛けてみようとかなと思っています。 えーっと、さて、今週も先週に引き続き、岡崎律子のアルバム ができるまでの、お話をしようと思っています。 っと先週は、曲のアレンジが終わって、えっといよいよスタジオに 入るところまでを、お話したんですけれども、今週はいよいよ、 スタジオの中での、佳境に入ったところの話をしようと 思います。えー今週も、私のお喋りと、日曜日の深夜にぴったりの ナンバーをお送りして行こうと思います。 どうぞ、最後までお付き合い下さいね。 それでは、今日の1曲目、ワークシャイで「バット・アライブ」 ◆◆ ワークシャイ「バット・アライブ」◆◆ オープニングは、ワークシャイで「バット・ア・アライブ」でした。 えーっとさて、岡崎律子のアルバムが出来るまでのお話パート2。 スタジオに入って、レコーディングの一番最初は、えっと、その 曲のカラオケをまず作る、オケ録りっと呼ばれる作業があります。 これは、あの、曲によってコンピュータによる打ち込みだったり スタジオミュージシャンという人が来てそこで演奏したり、どちらも あります。えーこのミュージシャンっと言う方たちが、色んな人がいて でも、案外見た目は普通の方だったりします。 えっと内気そうなね、あんまり喋らない方だとか、賑やかで陽気な方 など色々、で、あの洋服だとか、っね、髪型とかは、思うよりは普通の 人かなって、でも、やっぱりどんな人も、あのみんな、とてもいと おしそうに楽器をね、扱う方がやっぱり多いです。 っと色んなミュージシャンの方がいますけど、えっと中でも ちょっと異色かなっていうのは、あの弦楽器のバイオリンとかね そういう、ストリングスのグループの方たちは、4,5人から 10人以上ぐらいの時もあります。あの、弦の方達は、もともと クラシック畑でね、普段は、何とかフィルハーモニー交響楽団とか そういうところで弾いている、っという方だったりするので、えっと その方達が、スタジオにいらっしゃる時は、ちょっと雰囲気が 変わるんですね。ちょっとした、ミニオーケストラとか、小さな サロンコンサートのような雰囲気になります。とても年配の方も 混じっていたりします。 って大体、だいたいその「オケ録り」っというのをする時は、 「ドンカマ」と呼ばれる、あのー、正確にリズムを刻み続けるね、 っと機械のメトロノームの様なもの、それを皆がイヤホンで 聴きながら演奏をするのが、常になっているんですけども、どうも、 これが私はすごく苦手で疑問に思っていて、その気持ちの流れとか微妙な 「間」のようなもので、そのとんとんとんっとずっと正確に刻んでいる リズムの中からはみ出してしまうことが多いんですね。でも、 うん、そのリズムにはまるよりも、やっぱり、そういうその時の 流れとか気持ちを大切にしたいと思うので、結局、私の時は、 ドンカマというものを外してもらって、えーっと演奏する時一緒に 歌ってその呼吸で一緒に弾いてもらうっていう形が、好きだし 一番これがいいかなっと今の所思っています。 テンポの正確さよりも、「感じ」を大切にしたい。 うんっと、そうしてオケ録りが終わると、今度はボーカル録り、 で私が歌います。 そういう日は、少しゆっくりめに起きて、えっと昼頃にスタジオへね 出掛けていきます。 大体夜よりも昼間の方が好きです。っと、でもボーカル録りの日の 自分は、すごく内向的な気持ちなっていて、こう歩いていてもね 目がまっすぐ前しか、こう、見ていないらしいんですね。 で、スタジオについてから、あんまりその日はお喋りはしないで、すぐやって しまいたいような、それは深く入り込んでいるとか考え込んで いるようとかっと違って、逆に余計な考え無しにやりたいんですね。 あの、ずっとマイクの前にいて、すっとやってしまいたいだから 歌う時に、私は心がけるのは、えーラジオの時と、同じで緊張しない ようにっていう事と、よく眠っておくこと、かなーっと思います。 それでは、ここでは、2曲聴いてください。 素敵なタイトルです。 ゴードンライトフッドで「アイムトゥルーマイラブ」そして Jane Siberry で「Love Is Everything」 ◆◆ ゴードンライトフッド「アイム・トゥルー・マイ・ラブ」◆◆ ◆◆ Jane Siberry 「Love Is Everything」◆◆ 岡崎律子の「Sincerely yours,」 今週は、岡崎律子のアルバムができるまでという題でお話をしています。 えっと、オケ録り、ボーカル録りとレコーディングが済むと 今度は、トラックダウンという作業があります。 えっと、レコーディングというのは、あのマルチトラックっといって ボーカルとか、それぞれの楽器が、それぞれのチャンネルに 1個ずつ録音されているので、最後にバランスをとりながら音を まとめていく、っとそれをトラックダウンといっています。 えーっと声や、各楽器の音量の調節などをしてバランスをとること えーこれで、がらっと印象が変わるので、とても大切な段階なんですね。 っで、それを実際にやるのがミキサーいう人で、私がミキサーさんに 話をする時は、とても抽象的な言い方にね、あのー具体的にここで ギターを上げてくださいとか、この音を下げてっとかっと言う事は 全然言わないです。あのーやっぱり、「感じ」を伝えるんですね。 もうちょっと柔らかい手触りにしたいとかスピーカーの前でこう聴いて いてね、もっとここに私が近くいたいんだとか、これでは岡崎律子が いないとか、っで、もうとにかく私は思ったまま感じで言うので 岡崎さんもっとちょっと通じる日本語で言ってくれるっというのをね 何度も言われてしまったのですが、結局はその思ったまんま伝えた感じを ミキサーさんという人は、音で言い当てて作ってくださる。 っで、えっと曲がやっとまとまっていきます。 っとここでこのトラックダウンという作業が終わるとほとんど、 スタジオでの作業が終わります。 っとでも、最初に決め事をとかをしなかったのでね。えっと、その 録音が全部終わった時点では、まだアルバムのタイトルを決めて いませんでした、っで、レコーディングが終わってから、さてっと 考えたんですね。えー私の頭の中では、えっと最初からなんとなく 「yours」というのが頭の中にあって、っでその「yours」っというのは、 聴いてもらう時に、あなたの律子でもいいし、もうまったくそれぞれの 人にとっての、あなたの彼とか、あなたの彼女、あなたの夢でもいいと 思っていたんですね。っであれこれ考えているうちに、っわっという 感じで、あ!「Sincerely yours」っと言うのがあったなっとーっと 思いついて。っでその、言葉を思いついてから、あのーアルバムは私の今を 表したって意味では、まあ手紙のようなものでもあるかなーっと思ったり、 あのー聴いてねーっとこうさし出すという感じもあるかなーっと 思って、逆にこのタイトルを思いついてから、アルバムの意味のような ものが分かったきたようなところがあったので、まるでもうずっと 前から決まっていたタイトルで、っでこのアルバム作りっということが あったような気になってね。どっかでぴたっと、なにかのつじつまが合った ような気がして、っあ、もう、じゃあタイトルは「Sincerely yours,」っで いうふうにっと思いました。 それでは、ここで2曲 ロキシーミュージックの「アバロン」 そして、10ccです。「アイムノットインラブ」 ◆◆ ロキシーミュージック 「アバロン」   ◆◆ ◆◆ 10cc 「アイムノットインラブ」 ◆◆ さてアルバムを作るにはもう一つ大切な作業があります。 っとジャケットを作るっということ 大体スタジオから平行して途中から始まっています。 えー、あのジャケットをこうゆうふうにしようかってのが 決まると、えーっとまずすることは、衣装選び、何を着て写真を とるかで、これはね、たくさん着てみます。 っで、あの自分だと選ばないような色でも、着てみたら似合ったわっと いうのがあったり、凄く好きな服なのに残念ながら私には似合いません でしたっというのもあったりして、凄くこの衣装選びというのは 楽しいです。っと私のスタイリストさんというのは、とても美人で かっこいい方です。みんなには絶対顔はお見せする時はないんですけどね。 っと、っで、決まるといよいよ撮影。これは、とても早朝に出かけて いきました、晴れていた日で、空気のすごく気持ちいいところ っで撮影の日まず、私がするのは、ヘアメイクっという事があります。 これは、っね、女の人達、普通のお化粧は自分の手でね、自分でしますから、 初めて他の人にしてもらうっというのがね、うんとっても不思議な 感じでした。 もう、あの、されるがままもう私は、じっとお人形のように鏡の前に座っていて えっと、(?)いたりね、ああこうやるんだっと思いながら座っています。 えっと一つ想像してたのと違ったのは、わりとあのそういう 撮影の時などは壁塗り、バッチリメイクをするんだと思ってたんですけども、 案外そうでもなくて、近くで見ても大丈夫なくらいの濃さでした。 っで、えっと何度か途中洋服を着替えながら、撮影をしていきます。 この時も、私が心がけようと思ったのは、緊張しないようっということ だけで、少し初めてだったので、心配していましたけれども大丈夫、 とても安心して、できてよかったです。 っぽっとこうして撮影が終わると、うんと写真選びをするんですが この写真というのが膨大な量になるんですね。っでその膨大な量の写真が えーんとなんて言うんだろう、一見同じ顔に見えるけれども それが、えっと0.2秒とか、0.3秒おきの写真が、だーっと並んでいて っでちゃんと見るとね全部表情が違っているんですね。 こう本当に、人間は一瞬一瞬にね、普段だと全然気づかないけれども 違う顔、一瞬一瞬違う顔をしているんだなっと知りました。 っで、そこで写真選びも終わって、えーっとデザイナーさん達の手によって デザインとか、文字の配列とかね、色んな事が行われて行きます。 っで、大体こういうふうになりますっていうのが手元に上がってくると 最後にするのは、あのー誤字のチェック間違え探しここでもう皆して それはもう、真剣にダウトを探せをね、やるんですね。 ここで、もしね、見逃すとしてしまうと、このまま出てしまうと、 もうこれは一生気になって眠れないですから、ここできちんと見て、すると あとは、出来るのを待って、えーそして、そこにね、出来上がって きたのはそれまで作った音とピッタリのものだったしなんとなく 自分の中で描いていたイメージがね、 まさにジャケットという形になって、いました。 えーこういうふうにして、「Sincerely yours,」が出来上がりました。 それではここで、デロニクの「アノヒロパリ」 そして、小野リサで「ボルボレータ」 ◆◆ デロニク「アノヒロパリ」◆◆ ◆◆ 小野リサ「ボルボレータ」◆◆ 岡崎律子の「Sincerely yours,」 今週もお手紙をたくさん頂きましたどうもありがとうございます。 えっと、お手紙だけじゃなくて、品川区の「アライユミ」ちゃんからは 凄く可愛いポストカードも贈っていただきました。 どうもありがとう、あの大切にします。 それでは、ちょっとご紹介しましょう、まずは 田無市の「モギヨウザブロウ」さんからです。 岡崎さん今晩は、番組のもだいぶ慣れたようですね。 早速行ってきましたよ。隅田川の花火大会、 前から見たいとは思っていたんですが 機会がなかったので、今回初めて近くで見ました、 毎年花火を見に来る人が90万人以上というだけあって 大変な賑わいでしたね。今回僕は、駒方橋付近から第二会場を専門に 見ていました。うまい具合に座れたのでとても楽しく花火を見られましたよ。 スターマインを中心に綺麗な花火、こった仕掛け花火が次から次と上がり 周囲から歓声や拍手が沸き起こっていました。 えー花火の色や音、やかたがけの人、団扇の送る風、はやり、 夏は花火ですよね。岡崎さん今年はどうでしたか? それとレコーディングはじまりましたか? 暑さに負けず頑張ってください。それでは、また。 「モギヨウザブロウ」さんどうもありがとう。 っと私も隅田川は行きました、でね、第二会場というのは第一会場と 第二会場というのがあって、うんとちょっとあの場所離れていて時間が 少しずれて始まったんですが私も第二会場を見ていました。あの駒方橋だたか どうか分からないんですが道路に座って(笑)、今年は皆なんか大学生 あたりの人がサッカーのサポーターののりでチアホーンなどをもって 居る人が近くに居て。ちょっと静かにしてねっという感じでしたけども やっぱり私も隅田川凄く楽しかったです。 さて次は、千葉県鎌ヶ谷市のペンネーム「アンダーザスカイ」さんです。 今晩は、岡崎さん、初めてお便りを出します。 さて、この前ミンキーモモの曲で「4月の雪」がリクエストされましたね。 僕が初めて聞いた岡崎さんの曲も、同じくミンキーモモの最終回で 一番最後に流れた「約束」という曲です。 「Sincerely yours,」しか聞いたことのない岡崎さんのファンの皆にも 聞いて欲しいので、この「約束」っという曲をリクエストしたいと思います。 お願いいたします。これからも日曜の深夜が楽しみです。 頑張ってください。っという 「アンダーザスカイ」さんどうもありがとう。 っと、そうこの「約束」という曲も、この前お話したミンキーモモ というアニメーションのちょうど、そう最終回でね流れて 私もすごく、あの思い出深い曲です。 この、あの「約束」という曲には、ペンネーム「エルミタージュ」さんから、 他からもリクエストを頂いているので、聞いてみてください。 それでは、岡崎律子で、「約束」そして、「幸せになろう」 ◆◆「約束」◆◆ ◆◆「幸せになろう」◆◆ 今夜の「Sincerely yours,」 岡崎律子のアルバムができるまでのお話パート2 いかがしたでたでしょうか? さてここで、カルピスウォーター情報です。 栃木県小山市ペンネーム「サル」さんからのお葉書です。 カルピスウォーターの件ですが あれは、正規の五倍というのよりも少しうすめにして 売り出したそうです。しつこくなく、ガブガブ飲めるというか なんか詳しいことは忘れましたが、確かそういう理由だったと思います。 「サル」さんどうもありがとうございます。 色々とあれは、ねえ、飲む缶の温度にも、よるんじゃじゃないかとか ちょっと変な人は、今年のカルピスウォーターは薄いよっといったりね。 少し周りで、小さく盛り上がっています。 私は、夏の間はもっぱら、さっぱりとお茶を今のところは 飲んでいます。っとみなさんはどうでしょうか? 今夜の感想、岡崎律子へのご質問など何でも結構です。 また、お便りをお待ちしています。 あて先は、郵便番号336、浦和市常盤4−16−2、NACK5 「Sincerely yours,」です。 お便りを頂いた方の中から抽選で毎月10名の方に、テレホンカードをプレゼントしていますので また、色々と、どうぞ、書いてきてください。 それでは、また、来週の日曜日に、 「Sincerely yours,」岡崎律子でした。 おやすみなさい。 ◆◆ エンディングテーマ ◆◆ ◆◆「恋が、消えてゆく」◆◆ ----------------- 文書制作 Kumiru -----------------